会長挨拶

私は先の総会(2023年11月26日)で会長に選任されました齋藤敏仁(1978年商学部卒)です。

115年の歴史を刻む明治大学英語部のOB・OG会である駿台E.S.S.の会長を仰せつかり、身の引き締まるような緊張とプレッシャーを感じています。吉川前会長と役員会を支えておられた河合、古野の両先輩が一気に引退されて、取り残されたような感覚に一時は囚われましたが、新たな役員の参加を受けて新しい船出を迎えたことに今は心を躍らせています。

駿台E.S.S.は幅広い年代層によって構成されていますが、従来から会を支えてきたのは昭和40年代を中心とする世代であり、近年は益々その傾向が強まっています。英語部の活動とそれに向き合う現役生の価値観も時代とともに大きく変化しているように、OB・OGの駿台E.S.S.に対する期待も同様に変化しています。その期待に応えられる存在と成り得ていないところに、若年会員層の参加と活性化が図られていない課題があると思っています。これ以上シニア世代諸先輩に甘えていては会の存続さえ危うくしかねないところに差し掛かっています。これまでの100年の歴史を築いてくださった諸先輩の遺産の上に、我々は次の100年につながる新たな挑戦に踏み出す覚悟です。様々な試行錯誤に不愉快に思われる場面もあるやも知れませんが、会員諸氏のご寛恕を乞う次第です。

50年前の初登校の日、私は千葉内房の家を早朝に立ち2時間以上をかけて和泉校舎に向かうべく甲州街道上の歩道橋を進んでいました。その時、たまたま最初に声をかけてくれたのが、英語部の新入生勧誘の先輩でした。もともと運動系クラブ出身の私は英語のクラブには全く興味はなかったのですが、その先輩が女性だったことも多分あったと思いますが、そのまま部室に案内され、そこにいた先輩諸氏に課目の選択から学食の使い方までご指導を受け、翌日からは部室以外に行くところもなく、入部式の日を迎えました。それ以来半世紀にわたって諸先輩のご恩を受けて参りましたが、いよいよ続く後輩たちに返す立場となりました。

吉川前会長の時からのテーマではありますが、「世代を超えて」所属していることに価値と喜びを感じられるような会を目ざして、役員一同元気に楽しく取り組んでいくつもりですので、会員諸氏の一層のご助力をお願いいたします。

駿台E.S.S.
会長 齋藤 敏仁