星野 栞奈さん
星野栞奈さん 2020年卒
明治大学英語部109代 スピーチセクションチーフ
コロナ禍の中でスタートした社会人1年目
こんにちは。109代のスピーチセクションチーフを務めておりました星野栞奈と申します。
本日はコロナ禍で社会人としてスタートした一年、どのようなことを体験し、どんな苦労をしたか、何を感じたかについて、そして現役生へメッセージを送らせていただきたいと思います。
2020年が明けて間もなく日本でも本格的に感染拡大が報じられた新型コロナウイルスは、明治大学にも大きな影響を及ぼしました。3月23日に予定されていた卒業式は中止を余儀なくされ、きちんと挨拶をすることも叶わず別れた友人も多くいました。
そして私が入社した会社では、研修所で3ヶ月間を予定していた研修が2ヶ月間zoomで実施され、配属後は会食は禁止、2度目の緊急事態宣言が発出された今ではお昼休憩さえ、自席で静かに食事を済ませるよう、感染対策が取られています。
このようにコロナ禍でスタートした社会人1年目は、「当たり前」の日常の儚さと尊さを感じた1年でした。同期と仕事後に飲みに行き、大学の友達とも会社の愚痴を言いながらもそれぞれの場所で頑張る。そんな当たり前の日々を想像していました。
しかしそんな当たり前の毎日こそが、最も尊いものでした。会うことさえ簡単に叶わず、人との繋がりを感じにくくなってしまった今日ですが、私はこんな時こそ積極的に友達に連絡を取りたいと思いました。
この文章を読んでくれた同期や後輩、先輩から「久しぶり!読んだよ!」なんて連絡が来たら嬉しいな、と思いながら今も書いています。
さて、私の所属していたスピーチセクションでは、毎年6月に三上杯という全国弁論大会を主催しています。しかし今年はコロナの影響で例年通りの開催は叶わず、オンラインでの実施となりました。
前代未聞の事態に直面し、現役生の皆さんは急な変更点や初めての試みに不安も多くあったことと思います。先の見えない不安の中で悩み苦しみ、それでも全員で答えを出したその姿勢に、私は後輩たちに頼もしさや誇り、尊敬の念を抱きました。
これからの時代は、確立された正解は無く、先人たちのやり方が時に不正解となることもあるでしょう。現役生の皆さんにはそんな時代に合わせて、明治大学ESSを変革させることに勇敢であってほしいと願います。
日頃お力添えをしてくださっている人への感謝と敬意を忘れずに、OBOGにも相談をしながらESSをより良くしていって欲しいと思います。
そしてESSとしての活動と並んで現役生の皆さんが向き合わなければならないことの一つに就職活動が挙げられます。僭越ではありますが、皆さんと同じように就職活動を経験した私から、ちょっとしたアドバイスをさせて頂こうと思います。
それは、「自分らしさという可能性を信じて、胸を張って企業に挑んで欲しい」ということです。
私はESSとは、「様々な立場を経験することが出来る部活」だと思っています。
自分自身がプレイヤーとして活躍するだけでなく時にサポーターとして、自分の所属するセクションや部全体のために働きかけることもある。そして競技である以上勝ち負けが存在し、人と比べて自分の無力さを痛感し、後輩に夢を託すこともあります。そんな活動をしてきた皆さんは、たくさんの人の想いを汲み、自分なりに考え行動を起こすことが出来ます。そんなESSでの経験は皆さんに、人間としての厚みを与えてくれています。
なので必要以上に周りと比べたり企業に気に入られるために自分を作り込むのではなく、ESSの活動の中で何を感じ、何を考えてきたのか、そこに表れる人となりを自分の言葉で伝えることだけに集中して欲しいと思います。
まだまだ緊張感を緩めることが出来ない今日ですが、新型コロナウイルスが1日でも早く収束し、皆様と直接お会いできる日を心より楽しみにしております。
最後にはなりますが、明治大学ESSの関係者の皆様の健康とご多幸を祈念し、私からの言葉とさせていただきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。